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鶴で恩返し
2004年11月11日(Thu)
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小都市のツーリスト・インフォメーションに行き、その日の晩の宿を探してもらったのだけれど、その街に一軒だけあるチープな宿がどうやら潰れてしまったようで、受付のオネーチャンと僕は溜め息をついていた。 受付のオネーチャンが言うには、もと来た道を逆戻りすれば安い宿はあると言うのだけれど、今更戻って宿に泊まるくらいなら野宿するよと僕は言った。 オネーチャンはこの寒い中で野宿しちゃダメだと言い張り、一時間後にまたここに来てと僕に言った。僕は近くのカフェで時間を潰し、言われた通り再びその場所へと戻った。 「あなた南に向かっているのよね? それなら一軒宿を見つけたわ。ここから南に3km行ったところに、小さな修道院があるの。そこならとっても安い値段で泊まれるわ」 僕はどうもありがとうとお礼を言い、住所を書いてもらってヘコヘコヘコヘコ歩き、やっと目的の街に着いたのは良いのだけれど、街灯が無く真っ暗で、小さなペンライトでは全く役に立たなかった。すると、突然右側の道から車が来て、クラクションを鳴らした。 「あなた、英語話せる?」 少しだけと僕が言うと、その女性はツーリスト・インフォメーションからの電話を受けた人で、看板が無いから見つけられるわけは無いと僕を迎えに来てくれていた。 修道院に着くとそこのシスターが出迎えてくれ、隣接した宿の部屋まで僕を案内し、おやすみなさいと僕に言って部屋を出て行った。 人の優しさが僕の中にじんわりじんわりと染み込んできて、締め付けられるような気持ちを胸に、僕は暖かいベッドの中で眠りに就いた。 |
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