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サンクチュアリ出版スタッフの日記です

今年を振り返ります

こんにちは。
デザイナーのしんぱちです。
もう2018年も終わりですね。

年末なのでこの1年の振り返りでも書こうかと思ったのですが…
何もない、です。書くことが。
今年1年何もありませんでした。

おしまい。





と終わるわけにもいかないので、
今年見た映画のことでも少し振り返ってみようと思います。
7月に上半期の映画について書きましたので、
今回はその後の下半期7月〜12月に見た映画で特に心に残った10本について書いておこうと思います。
7月〜12月の間に劇場で見た映画は現状135本で、その中の10本です。

何の縛りもなく選ぶのが難しかったので、何となくのテーマとして、
現実と非現実、正気と狂気、この世とあの世の境界が分からなくなるような、
(ま、感覚的な話なのでわかりにくいと思いますが)
そういう10本にしてみました。順不同です。

「アンダー・ザ・シルバーレイク」
デビッド・リンチの「マルホランド・ドライブ」とヒッチコックの映画がミックスされて、ファミコンの「ゼルダの伝説」(1作目)の世界が展開されるという、自分の好きなものが全部入ってるんじゃないか?という奇跡のような映画でした。サスペンスなんだか、妄想ファンタジーなんだか、見ていて何だかわからなくなるんですが、とにかく世界は謎と記号と不思議にあふれているのです。これ、恐らく今年の個人的ベストムービーです!ただ、かなり人を選びます。わからない人には全然響かないと思います。

「1987 、ある闘いの真実」
ソウル五輪直前の1987年に韓国で大学生が警察の拷問で死亡した実際の事件を巡る話なんだけど、これがもうむちゃくちゃ面白かった。警察対検察、国家権力対マスコミの社会派ドラマとしてだけでも十分見応えがあるのに、そこにスパイ映画のスリリングさと学生運動と淡い恋の物語まで入って、それが見事なバランスで成立していて、これだけ入って2時間ちょっとの上映時間。怖いし、笑えるし、怒りに震えるし、考えさせられるし、スカッとするし、なんなんだこの感情の揺さぶり方は。そして、これが「SUNNY」の少女期の時代背景なんですね。そして「タクシー運転手」ともつながっていると。いやーほんと最高のエンタメ映画でした。韓国映画のレベルの高さを見せつけられました。

「ブリグズビー・ベア」
熊の着ぐるが主人公の子ども向けSF番組に夢中な少年の話です。映画のタイトルはその架空の子ども向け番組のタイトルです。まずその番組の作りのチープさに驚くのだけど、どうやら設定は練り込まれていているようで、少年は同じくその番組のファンたちとネットで交流している。だけど少年が住んでいる家はシェルターのようなところで、実は人類は滅んでいるの?なんて思っていると…。とにかく全く展開が読めない映画です。そしてすごく優しくて温かい映画です。何の予備知識もいれずに見て欲しいです。特に、何か心に大切なもの(作品)を抱えて生きている人にはぐっと来る映画だと思います。中盤からラストまでずっと号泣してました。

「劇場版 若おかみは小学生!」
公開間もなく観に行ったのだけどポスターアートの絵柄とかで完全に「子ども向け」な雰囲気を出していたせいか劇場はガラガラで、大丈夫かこの映画なんて思っていたのだけど、開始10分で「傑作」を予感させ、そこからはほっこりと涙のジェットコースター状態で、4回、いや5回は泣きました。ラストはもう立てなくなるくらい泣き崩れてこのまま死んでしまうかと思いました。死ぬほど泣きましたが、無理に泣かせにくる映画ではないです。主人公が現実を受け入れて前に進む姿に自然に涙があふれてくるのです。緻密に丁寧に描かれた本当にすぐれたアニメ作品です。後にSNSで話題になって劇場はおじさんたちであふれかえったとか。「カメ止め」に次いで、そういう風に火がついたという意味でも今年を象徴する一本だったと思います。

「暁に祈れ」
言葉の分からない外国で突然刑務所に入れられて、周囲は入れ墨だらけの強面の男ばかりで、房は20人くらいの雑居房で暴力は日常茶飯事。誰一人味方がいない、まさに地獄のような状況を己の力で生き抜けっていう監獄サバイブ映画。そしてタイの刑務所を舞台にしたキックボクシング(ムエタイ)映画でもあります。知らない国の刑務所、まじで本物の地獄です。入所初日に自殺者が出ますが、自分は確実にその人です。「タイで悪いことしちゃいけない」と心の底から思わせてくれる映画です。そしてこれがまさかの実話だという…。壮絶すぎます。

「ヘレディタリー 継承」
怖い怖いと聞いていたけど、聞きしに勝る、というか最悪に怖い映画だった。音が怖い、映っているものが怖い、話が怖い、顔が怖い、劇場を出た後も怖い、全部怖い。ただ、ぎゃーーとかの驚かせホラーではないですし(ま、それもゼロではないですが)、気持ち悪いものが出てくるわけでもないですし(その要素もゼロではないですが)、ホラー映画嫌いって人にこそ見て欲しい映画ではあります。家族という地獄な、いやーな映画です。思わず2回観に行きましたが、2度目は細部の作り込みに感心しつつ、やり過ぎ感満載のラストにニヤニヤしたりできたので、いやーな気分になりつつ何度も味わえる作品になっていると思います。

「ア・ゴースト・ストーリー」
死んだ夫がシーツをかぶった幽霊になって妻を見守り続けるっていう見た目はかなりチープな作りの映画なんだけど、これがすさまじく壮大な物語で、思いもかけない展開をみせていきます。かなり哲学的です。個人的には「ヘレディタリー」と同じ日にみたせいかもしれませんが、神経が過敏になっていて些細な光の反射とか、音にびくびくしながら見てました。こういう映画大好きです。

「響-HIBIKI-」
アイドル映画ではあるんだけど、その枠におさまらないとんでもない快作だと思います。とにかく平手友梨奈の存在感。それに尽きます。憧れの人と握手した手を宝物のように愛でたかと思えば、平然と椅子で人を殴りつるし、指も折る。「あ、しまった」と鉛筆をちょっと落としたくらいの感じで校舎の屋上から落ちて、平然と立ち上がって歩き出すような無感情さを見せを見せたかと思えば、動物園ではまるで普通の少女のように笑った素の表情をみせる。凶暴だけど愛くるしい何とも手に負えない人物像。このキャスティングはすばらしい。ホロリとさせた後に一瞬でギャグに転じるエンディングもよかった。アイドル映画なのにエンディングでアイドル曲を流さないのもいいな、なんて思ってたら平手本人の歌だったので最後までびっくり。

「怪怪怪怪物!」
台湾映画です。人喰いのバケモノとそれを捕らえた高校生たちの話なんだけど、バケモノ以下とも言える高校生たちのあまりの非道っぷりに胸くそが悪くなるというか、バケモノがかわいそうになってきて、ああ、早くバケモノが解放されて高校生共に制裁を下してくれないかという気になってくる。ただ、映画はそう簡単にスカっとはさせてくれず、なかなか一筋縄ではいかない展開が待っているという…。脳みその痛いところをかき回されて、地獄のような展開にドギマギした後でいじめ問題とか昨今の凶悪な集団少年犯罪などいろいろ考えさせられる映画です。テーマも内容も猛烈にショッキングだけど、絶妙なバランスの描写だったおかげで正気で見てられました。とにかく、すごいものを見ました。

「寝ても覚めても」
昔好きだった人に顔が似ているという理由で好きになった男との恋愛。些細なきっかけで日常が壊れそうな、どんよりした不安感がつねにつきまとう。とりつくろいながら生きていた人間が、仮面を外して向き合うまでの通過点のような映画なのだけど、その過程もラストもかなりどす黒くて、静かに恐ろしい映画でした。大好きです。こういう映画。

というわけで今年後半、心に残った10本でした!
(いま見直したら7月は映画のタイトルを書いただけだった…そうしておけばよかった)
来年こそは何かがんばろうと思います!!!!!
2018,12,27, Thursday| 10:16 AM スタッフ日記

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