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サンクチュアリ出版スタッフの日記です

意外なヤツが面白いとすごく得した気になります

こんにちは。
デザイナーのしんぱちです。

平成も終わるっていうのに相変わらず映画館に通う毎日です。
TOHOシネマズの料金が100円上がるそうで、お財布にはちょっと痛いですが、この26年料金が変わってなかったというんだから、しかたないんじゃないかなと思います。
TOHOシネマズは1ヵ月フリーパスで散々お世話になっているので、何も文句は言えません。

さて、今回は最近見た映画で「意外な映画がすごくよかった」という作品を3本紹介したいと思います。

まず「洗骨」という映画です。ガレッジセールのゴリさんの監督作品です。
ものの試しに見てみたのだけど、思いのほかいい映画でした。いや、ほんと、これ、かなりいいです。びっくりしまた。死んだ人の遺体をそのまま風葬して、4年後に遺体を出してきれいに骨を洗って埋葬するという沖縄の離島に実際にある風習を描いた作品です。母を亡くしたある家族のドラマです。物語は葬式に始まって、その4年後に洗骨のために再びその家族が集まる。それだけの話です。すごく地味な映画です。ただ、これだけ何でもない物語をきちんと映画として描けるというのは並たいていのことではない気がします。テーマ的にはけっこう重たいのだけど、きっちりコメディになっていて、笑いが映画的にすべってないのが見事でした。最後はすごく温かい気持ちになるのもいいです。思わぬ拾いものでした。

次が「スパイダーマン:スパイダーバース」です。マーベルのアニメ映画です。
「意外」というにはメジャー感のありすぎるタイトルですが、昨年公開の「ヴェノム」のラストでチラっとだけこの映画のシーンが紹介されていて、それを見たときはそれほど面白そうに思えなかったんです。なので、全く期待しないで観に行ったのですが。すみません、なめてました。すごかったです。アカデミー賞受賞も納得です。いままで見たこともないようなアニメでした。ストーリーもよかったけど、とにかく映像体験としてフレッシュでした。アニメ映画の革命的な一本と言えるかもしれません。理屈抜きで面白いし、何やってるか分からないほど映像がすごいです。ボキャブラリーがとぼしくてすみませんが「面白い」「すごい」以外に言いようがないほどすごいんです。これはもう一度観に行かないとダメです。どうでもいいけど「グリーンブック」でアカデミー助演男優賞を取ったマハーシャラ・アリがこの映画にも声の出演で出ています。現在公開中の「アリータ」にも重要な役でも出てたりして、いま日本の劇場では秘かにマハーシャラ祭がおこなわれています。なのでマハーシャラ・アリのファンにもオススメの一本です。

あと一本、これは確実に見る人を選びますが、「岬の兄妹」という日本映画です。
低予算映画で、やってる劇場自体も少ないですが、とんでもない映画でした。劇場でポスターをちらっと見て気になったので前知識ゼロで観ました。先に言っておきますが、本当に見る人を選ぶ映画です。すごく不愉快に感じて、怒る人も多いと思います。そういう映画です。足の不自由な兄と自閉症の妹。2人の話です。職を失い、頼る家族もなく、電気代も払えず、食べるものもなくなり、行き場のなくなった最果てで、兄は人として最低最悪の商売を思いつき、それを実行する。人としてとにかく最低の商売を始めるんだけど、そこで初めて2人に光が差し込んで画面が明るくなる。文字通り本当に真っ暗だった地獄のような部屋に光が差し込んでくる。なんていう映画だ…と思いました。でも、この映画がすごいのは、とにかく笑えるところです。むちゃくちゃ暗くて不謹慎なテーマなんだけど、とにかくえげつなく面白い。食べるものがなくなってティッシュを食べたり、夢の中で兄が無邪気にはしゃいで踊ったり、とにかくそこはかとなくおかしい描写が続く。いちばん強烈だったのは不良中学生に囲まれてお金を奪われそうになった兄が見せるすさまじい護身術。映画史上に残る最悪な喧嘩術ともいえる、ほんとに最低な勝ち方に爆笑してしまった。ただ、この映画はその笑いの後にどすんとくる絶望とか切なさがあるのがすごいのだけど。とにかく、どこからどこまでも最低で、人として「低い」。それでも生きる、生きていく、そういう映画だった。で、これが日本のリアルのように思えてくる。とにかくとんでもないものを見ました。
2019,03,19, Tuesday| 08:37 PM スタッフ日記

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