恋愛

あなたの恋愛をダメにする“思い込み”の呪縛/恋愛マスターくじら

#恋愛

「私なんていい男と付き合えない」「私は恋愛体質」「とにかく結婚したい」……あなたの恋愛がうまくいかないのは、その間違った“思い込み”のせいかも!? 恋愛マスターとして数々の相談に乗ってきたくじらが、“思い込み”の呪縛からあなたを解き放ちます。

「私なんていい男と付き合えない」

自分にとってのいい男を「日常」にしていく

脳の仕組みでおもしろい話があります。僕の実家はビリヤード場を経営しているので、僕は街を歩いていると「あそこにビリヤード場があるな」と普段から気になるんです。でも、一緒に歩いている友達はそうじゃない。「あそこにビリヤード場あったよね?」と聞いても、「あったっけ?」となる。

そいつにとっては重要な事柄じゃないから、目には入っているんだけど、脳が「不要な情報だ」と弾いていくんですね。つまり、人は自分にとって重要なものしか取り入れていかないんです。

だから、「私なんていい男と付き合えない」という感覚を持っていると、いざいい男が現れたときに「私なんかがあの人としゃべるなんておこがましい」と尻込みしてしまって、その人が“特別な人”になってしまいます。

恋愛にとって、謙虚さは邪魔なだけ。自分にとっていい男を日常にしていくのが大切です。「私はいい男と付き合う、いい男としか付き合わない、いい男の中から最上のいい男と結婚する」と口に出して言うくらいでいいんです。

そうやって自分の中で思い込めていたら、いい男とも普通にしゃべれるようになります。それを続けていけば、自分にとって納得できる人と付き合うことができるはずです。

「かわいくなりたい」

「自分のことを好きになる」ことのほうが大切

男の人はかわいい人が好きだと思っていますか? 「かわいくなりたい=モテたい」ということだと思いますが、これはよくない思い込みです。

恋愛相談をやっていると、「自分はやりたい仕事があって、恋愛なんかに時間を割きたくないのに、男の人に言い寄られちゃってどうしようもない。断るのが大変だ」という悩みを打ち明けられることがあります。自慢のように思われるかもしれませんが、本人は至ってマジメです。

そういう人には共通点があります。見た目がかわいい、仕草がかわいらしい、とかではありません。自己肯定感が高くて、自分のことが好きで、やりたい仕事や趣味もたくさん持っていて、恋愛しなくても今の人生が楽しい、という人。こういう人は、人を惹きつけるんですね。逆に、恋愛相談に来る「こんな人にも悩みがあるの!?」というほどきれいな方は、100%、自分のことが嫌いだと言っています。

だから「かわいくなりたい」と思うより先に、自分のことを受け入れ、好きになってあげることが大切です。

「相手が私のことをどう思っているかわからないから、一歩を踏み出せない」

恋愛が始まるまでは、なるべくフラットに

片思い、つまり恋愛がまだ始まっていない状態の話ですね。僕は、「相手がどう思っているかを考える」のではなく、「自分の愛情を表現する」のが恋愛だと思っています。相手がどう思っているかを考えれば考えるほど、その相手は、あなたの頭の中で作り上げた幻想の姿になっていきます。

自分の気持ちを盛り上げて、自分ではめちゃめちゃ恋愛しているつもりでも、その時間、相手はあなたのことを1秒も考えていません。いざコミュニケーションを取るときの温度差はものすごいものになります。ですから、恋愛は、始まるまではなるべくフラットに。無理に相手のことを考えないようにするぐらいのほうがうまくいきます。

「自分を好きになってくれた人と付き合う」

幸せに「してもらおう」はNG、幸せは「自分でなる」もの

自分が好きな人と、自分のことを好きになってくれた人。どっちと付き合うほうが幸せかという話ですね。僕は、自分が好きな人と付き合った方が絶対にいいと思います。「一緒にいたい」という気持ちこそが、恋愛の目的ですから。

自分のことを好きでいてくれる、大事にしてくれる人に「幸せにしてもらおう」という思考は、恋愛においては邪魔だと思います。幸せは自分でなるもの。いくら「してもらおう」と考えたところで、自分がその人を好きじゃなかったら、苦痛な時間でしかありません。

やっぱり「一緒にいたい」という気持ちがあるからこそ、嫌なことがあっても受け入れて、乗り越えていこうという気持ちが湧いてくるもの。恋愛というものに、「幸せにしてもらおう」という理想を抱いているなら、その時点で、自分がその人を好きだという愛を全否定していることになります。

幸せはもともと自分の中にあるもの。自分が好きだから一緒にいる。プラスアルファ、相手から大事にしてもらえたらうれしいな、という順番になります。

「男を引き寄せたい」

引き寄せられないのが当たり前だから、アプローチに注力すべき

「引き寄せ」が支持を集めるのは、「引き寄せられない自分がダメだ」という風潮の現れだと思います。でも、実際には引き寄せられない人が大多数です。引き寄せができるのは、めちゃめちゃ少数派の、生まれながらにして特別な要素を持っている人だけ。引き寄せられなくて当たり前なんです。

自分の好きな人を射止めるには、やはりアプローチが必要なんです。「自分からアプローチするなんて恥ずかしい」という人もけっこういると思いますが、引き寄せる方法を身につける努力に比べたら、アプローチの方が断然簡単です。がんばるのは悪いことではありません。

僕の知り合いに、美人ではないけれど、「私は絶対にイケメンと結婚する」と若い頃から決めていた女の子がいます。友達とお茶を飲んでいても、イケメンを見つけたら自分から口説きに行く。セミナーの初めのほうで話したように、イケメンを自分の日常にしているんですね。付き合えるかどうかはただの確率論ですから、中には付き合えるイケメンも出てきます。いろんな男性と付き合って、別れてを繰り返していましたが、見事に全部イケメンでした。彼女は今、結婚して子どももいます。

結局、バイタリティなんですよね。彼女のように、イケメンを日常にして、しっかり成し遂げる人もいる。「いつかイケメンが現れて、私を連れ去ってくれないかな」と思っていても無駄なことです。

「私って恋愛体質だから」

恋愛以外に楽しいこと、夢中になれることを持つ

この言葉を言う人って、ちょっときついかもしれませんが、はっきり言って「自分の中に、恋愛以外の楽しいことが少ない、退屈な人」と思ってしまいます。恋愛がうまくいかなくなったときに、自分を維持するものが少なくて、自分を保てなくなってしまうんですね。体調まで崩して、仕事にも行けなくなる。

恋愛にいちばん向いてないのは、恋愛をいちばんに置いている人。実際には、恋人がいないときも一人でピンピン生きていたわけですから、恋愛がなくなったところで、体調を崩すなんてことはないはず。それなのに、恋愛に重きを置きすぎて、自分のことを被害者にしてしまっているんです。

だから、恋愛以外にも楽しいこと、夢中になれること、没頭できることをたくさん持っておくことが、恋愛を自分の力で最強に進めていくためには必要です。友達、趣味、仕事、なんでもいいです。5個、6個ではなく、100個、200個と、恋愛の逃げ場をたくさん作っておくこと。人間はそこまで強くないから、依存先を分散させておくことが大切です。

スポーツでも、勉強や研究でもいいでしょう。自分が何かに夢中になることで元気になると、自分の器も回復する。そうすれば、彼氏とまたチャレンジしてみようかなと思えるようにもなるでしょう。自分のことを「恋愛体質」なんて言ってないで、恋愛以外にも大切なものをたくさん持っているほうが、結果として彼氏とも長続きします。

「愛されたい」

女性が受け身である必要はない

「女は愛されたら幸せ」という説はよく目にします。この根底にあるのは、女は愛されるもの、つまり受け身なものという考え方ですね。これは、長い人間の歴史の中で、女性の地位が低かった時代からの思い込みです。だいたい、「女は◯◯」というのは差別ですから、真に受けないようにしましょう。

「愛してよ」というのは、相手次第だからどうにもなりません。自分でどうにもならないことに自分を委ねると苦しくなります。だから、男も女も「愛されたい」じゃなくて「愛する」ものでいい。「私からどんどん愛してみようかな」と、能動的な姿勢に切り替えていきましょう。

自分が主語になってできることを相手にやっていくことが、恋愛の楽しさです。相手に求めたり、欲しがったりすることに重点を置くとどんどん苦しくなりますから、「愛されたい」という思い込みは今日からやめましょう。

幸せは自分からつかんでいくもの。相手も自分で選んでいいし、男女もお互いにフェアな存在です。自分で選んだ人だからこそ、なんとか乗り越えようとする気持ちが湧いてきます

「結婚というゴールをめざす」

結婚は「ただの制度」でしかない

結婚には「幸せの象徴」というイメージがあるかもしれませんね。しかし、結婚はただの制度であり、長く続く恋愛の中における、ひとつの通過点でしかありません。制度ですから、利用するかしないかというだけの話なので、重苦しく捉えない方がいい。

結婚をゴールにしてしまうと、結婚できたときに何もなくなってしまいます。式を挙げて「よかったね」で終わり。あっという間に恋愛感情がなくなってけん怠期に入り、まったくときめきがない……という夫婦はいっぱいいますよね。

一方、恋愛は、「一緒にいたい」と思っている限り続くもの。たとえばデートするときも、恋人時代は「次はどこに行こう? こんなことしたら喜んでくれるかな?」と、2人の間を盛り上げるために一生懸命努力するはず。それなのに、結婚したら「もういいでしょ」。どちらかが水をあげるのをやめると、ときめきはあっという間に枯れてしまいます。

そもそも結婚は、今よりも寿命が短かった時代にできた制度です。いま離婚が増えているのは、寿命が延びてしまったから。40で子育てなどがひと段落しても、老後と言うにはまだ早い。「もう一花咲かせたい」と思う人が出てくるのは当たり前なんです。このことは、ちょっと頭に入れておいた方がいいでしょう。

生涯ひとりの人と添い遂げるというのは、なかなか大変なこと。これからは「子どもを産む相手と添い遂げる相手は別」なんて考え方がスタンダードになるかもしれない。50歳ぐらいで結婚すれば添い遂げるにはいちばんいいかも。70歳まで20年間ラブラブで、あとは、老後で落ち着いた静かな関係を築いていくなんてね。結婚観もアップデートしよう。

「忙しいから距離を置こう」

好きだからこそ、一緒に乗り越えていくのが愛情

これを言われたら、僕は即座に「ツライときほど一緒にいないと」とツッコミを入れますね。「今はストレスを抱えていて大変なときだけど、相手のことが好きだから、一緒に乗り越えていきたい」というのが愛情関係。「距離を置きたい」と言うような関係性に、愛はありません

だから、そんなことを言う相手を許してはいけないし、自分も言ってはいけません。2人の関係がケンカばかりになって、「いったん休むために距離を置く」というのはアリですが、ただ「仕事が忙しいから」というのは受け入れてはいけません。突っぱねていいです。

「尽くしているのに、彼はわかってくれない」

彼に優しくしたいなら、自分の時間を大切に

「私はこれだけしているのに」という感情があると、ストレスや怒りが湧いてきます。「我慢している」という気持ちを持ってしまうと、相手をただ責めるだけの恋愛になってしまうので、避けなくてはいけません。恋愛はお互いが自分の意思でしているものであり、そこに被害者なんていないはず。

まずは、自分のやりたいことを大切にしましょう。それをないがしろにして相手に尽くしてしまうと「私は大切なものをそっちのけにしているのに、なぜ返してくれないの?」と、あなたのために大切なものを譲れない相手に対して不満を抱くようになります。

その点、自分が元気なら、相手を許せる幅が広がります。彼に優しくしたいなら、自分の間を大切にすること。それがつまり、彼に尽くすことになるのです。あなたの笑顔が、彼の幸せです。お互いの存在が喜びになる関係性が、いちばんいい恋愛と言えます。

「元カレを忘れたい」

行動で感情を引っ張り上げ、気持ちを上書きしていく

彼を「どうでもいい人」に仕立て上げるのがいちばん大切です。「彼を忘れられない」と言っている人ほど、元カレのSNSや、思い出の品を見ているもの。記憶は定着しますから、考えれば考えるほど刷り込まれていきます。元カレのSNSを見たりするのは、自分のほうからどんどん忘れられないようにしている行動なのです。

脳は、感情よりも行動に引っ張られます。たとえば、ジョギングしながらヘコむのは難しいもの。ジョギングという能動的な行為に引っ張られて、感情も前向きになれるのです。

ですから、元カレのことを考えずに済むような行動をするのがいちばん。洗い物でも掃除でもいいでしょう。まずは体を動かしてみると、そこに自分の気持ちは引っ張られていきます。これを続けていけば気持ちも上書きされていきます。

「とにかく結婚したい」

結婚に向いている人かどうか、まずは相手を見極めること

先ほども言いましたが、結婚は単なる制度です。お互いにとって「結婚という制度を利用したほうがいい」と思う関係でなければ、利用しない方がいいと思います。

そういう意味でいうと、結婚は、結婚に対して前向きな人としないとツライものになります。「仕事だから」と言って家庭を顧みない男の人がいますが、そういう人にとっては、2人の結婚生活よりも仕事のほうが上なわけです。でも、「家族の時間を大事にしたいから、残業せず帰ります」という、仕事よりも家族が優先な人がいてもいいし、そういう男性は結婚に向いていると思います。

結婚の位置付けが低い人は、2人の生活に対して譲らないことが多いので、あまりおすすめしません。結婚の前に、2人の生活をどれだけ優先する考えがある人なのかを、じっくり話し合いましょう。そのへんの話をしないで「とにかく籍を入れましょう」となると、ツライ思いをすることになると思います。

「婚活で結婚相手を見つけたい」

「この人と一緒にいたい」という気持ちを大切に

僕は、婚活というものは難しいと思います。年収、仕事、外見といった条件が、いちばん大事な「一緒にいたい、お話ししたい」という恋愛の本質よりも先にきてしまう。これは、愛を全否定している行為ともいえます。「お金持ちの専業主婦になりたい」のように、スペックだけで結婚という形だけをつくると、お互いの持ち場をこなすだけの地獄のような結婚生活が展開されるので、それだけはやめたほうがいいと思います。

僕の知り合いで、誰もが羨むようなセレブ婚をした女性がいます。ビバリーヒルズに住み、専業主婦で、自分でも商売を立ち上げたらうまくいって。でも、その人は離婚しました。理由を聞くと、「私、相手の人のことが好きじゃなかった」っていうんです。周りの人の「あの人いいじゃない」という声に乗せられて結婚という形だけ作ってみたけど、それは結局、他人の価値観でしかなかった。「相手のことが好きだ、この人と一緒にやっていきたい」という気持ちがなかった、と。

今その人は、ひとりで商売や子育てしていますが、とても幸せそうです。ですから、もし婚活で結婚相手を見つけようとするなら「この人と一緒にいたい」という主体的な気持ちを大事にしてほしいですね。

それから、「彼がなかなか結婚を切り出してくれない」というのも、受け身の発想ですよね。なぜ、女性が「切り出してもらう側」なのでしょうか。これだけ男女平等が叫ばれている世の中なのに、アプローチも、プロポーズも、結婚指輪を贈るのも男性から女性に、と考える人が多い。

これからの時代のいちばんリアルな方法は、「式や旅行や指輪は折半で。結婚後のお財布も別々で。これで、結婚という形で2人でやっていかない?」と女性の側から提案すること。「それなら、やってみようかな」と考える男性は多いと思います。

急に何百万もかかると思うから、男性は結婚に対して「めんどくさいな」と一歩引いてしまうのです。だったら、女性から条件を提示すればいい。結婚という制度を利用しやすい環境を整えるのは、結婚したい人なら、男性がやっても女性がやってもいいのです。

(画像提供:iStock.com/svetikd)


恋愛マスターくじら。

「アメトーーク!」「アウト×デラックス」「踊る!さんま御殿!!」で話題。

著書『世の中には、誰とでも幸せになれる人と、誰といても幸せになれない人の二通りしかいない。』初版1万7千部。
Amazon恋愛本ランキング一位獲得。

くじらのアメブロ「君はモテないんじゃない、フラれてないだけだ」月間PV140万を記録。
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恋愛マスターくじらオフィシャルブログ「君はモテないんじゃない、フラれてないだけだ」
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