ライフスタイル

目標を達成できる人が実践している、未来をつくる「習慣メソッド」/中村理恵

#ライフスタイル

目標達成は、実は、小さなステップの確実な積み重ねで成し遂げられるもの。そのためにいちばん必要なのは、自らの行動の「習慣化」です。目標を立てても、いつも達成できない……という人は必見! 夢に着実に近づくための、実践的なレッスンです。

目標達成へのいちばんの近道は「習慣化」すること

私は、みなさんに人生を変えるきっかけを届けたいと思い、『Brand-new Habit』という3カ月間のワークブックを作りました。このワークブックを通じて、これまでに私がたくさんの夢を叶えてきた方法を、多くの方にお伝えしていきたいと思っています。

目標を達成したり、夢を叶えたりするのにいちばん早いのは「習慣化」すること。では、どれくらいの割合を習慣化できていれば、達成する確率が高まると思いますか? 実は半分、50%でOKなんです。8割ぐらいできると、その確率は上がっていきます。「8割」はしんどくても、「半分でいい」って言われたらできそうな気がしてきませんか?

ワークブックの5つの効果

まずは、このワークブックの5つの効果をお伝えします。

① 悩みを解決するために必要な「自己棚卸し」ができるようになり、自分の行動パターンがわかる

自分の考え方のクセや、すでに習慣になっている行動のパターンがわかります。すると、目標達成のための習慣を、自分の行動に組み込みやすくなります。まずは、「私は朝起きてから何をするかな」「お昼や、夜寝る前は何をしてたっけ」と、自分の行動の棚卸しをしましょう。

② 自分とのコミュニケーションが円滑になる

頭の中で考えていることは、忘れてしまうことが多いです。ですから、ノートを使って自己対話をしましょう。自分の脳内だけで考えるより、紙に書いたほうが見返せるし、わかりやすいです。

③ 何を変えたらいいかが明確になり、具体的に行動できるようになる

先ほども言ったとおり、頭の中だけで考えていることは忘れてしまいます。忘れてしまうことによって、やりたかったことができない、達成できないというのは負の連鎖。ワークブックを使うことで、脳みそにわかりやすく指示してあげる、つまり明確化することにつながります。

④ 幸せをつかむための答えを、自分自身の無意識のなかに見つけることができる

ワークブックとお気に入りのノートを用意してください。自分自身が「こんなことを考えてたんだ」「こんなことがしたかったんだ」というのを理解するためには、自由に思ったことを書けるようなノートが必要です。無意識を意識化することで、自分でも気づかなかったことに気づきやすくなります

⑤ 起業だけでなく、すべての悩みを解決できる

このワークブックについて、よく「起業している人向けですか?」と聞かれますが、そうではありません。婚活やダイエットにも効果的です。この習慣化のメソッドを使うと、起業に関することに限らず、すべての悩みを解決できるようになります。

「習慣」で現実を変えるためのポイント

次に、習慣で現実を変えるためのポイントをお話しします。
これから話すことは正直、「どこかで読んだことがある」ことが多いかもしれません。でも、それを「知っている」ことと、「やる」ことは全然違います。今日は、まずここで「知り」、そしておうちに帰ってから「やる」というところまで意識してほしいと思います。

① 長期的な目標から短期的な目標を立てる

まずは3年後、今なら「2023年にどうなっていたいか」という目標を立てましょう。ざっくりでいいです。そして、それを叶えるために「この1年は何をがんばろう」、「まず3カ月で何をしようかな」、「じゃあこの1カ月でがんばることは何だろう」と徐々に短期的な目標を立てていきます。

② 行動した結果を毎日5分振り返り、何がうまくいかなかったかを把握する

いろんな方の研究があるのですが、5分以上はけっこうダラダラしてしまうそうです。ダメなポイントをダラダラ考えすぎてもよくないので、「続けるためには」という視点からすると、5分でサクッと振り返るのがポイントです。

うまくいかなかったところだけではなく、逆によかったところも振り返り、改善するべきところと合わせて、次の日の行動計画を立てましょう。

③ 改善点の中から3日以内にできる「Baby Step」をつくる。まずは「1つ」から

Baby Stepとは、“赤ちゃんでもできる”最初の1歩のこと。生まれたての赤ちゃんは、いきなり腹筋はできません。できることは、指を握る、目を開ける、首を反対側に向けるとか、それぐらいですよね。私たちのBaby Stepも、そのぐらい簡単なことでいいんです。

ありがちなのが、ToDoをいっぱい出してしまうこと。数が多いせいでこなしきれず、落ち込むという経験をした人も多いのではないでしょうか。この経験が積み重なると、自己肯定感が低くなってしまいます。できなかったときに「エヘヘ」で済む人もいれば、落ち込んでしまう人もいるので、まずは自分を知りましょう。

だから、まずは1個。その1個ができたら、次の新しい目標を立ててもいいですし、できなかったら、その1つ以外やってはいけません。

「未来の目標」の立て方

もう少し具体的に、ひとつずつ見ていきましょう。
「未来の目標」は、長期的な目標から短期的な目標へ、大きいところから小さいところへと考えるのが基本です。まずは3年後の、長期的な目標を立てます。そこから、1年後、3カ月、1カ月何をがんばるか、できるだけ具体的に決めていきます。それを週の行動目標、そして日々のBaby Stepへ落とし込んでいきます。

私の例をお話ししますと、2016年に起業して以来、個人相手のコンサルティング業務をしてきました。そして、2年前に漠然と「SNS企業から脱して、将来的には個人ではなく企業と仕事がしたい」と思うようになりました。

「どうやったらそこにたどり着けるんだろう」と考えていた頃、2018年ぐらいだったでしょうか、ある人との出会いがきっかけでした。「この人に関わっていたらいいことがあるかも」と私の鼻が利いたので(笑)、彼女のカバン持ちのようなことをやりながら、「へー、こういう考え方してるんだー」と間近で学ばせてもらいました。

そして、その頃の私は「行政の仕事がしたい!」と強烈に思っていたのですが、1年が経ったとき、ご縁があって茨城県のお仕事をさせていただきました。願いが叶ったのです。

その頃に立てていたBaby Stepは、「毎月その人に会う」というもの。とにかく会って、「こんなことがしたい」、「こんなことに興味があるんです」と話していました。べつに「仕事をください」と言っていたわけではありません。それなのにある日、「今度こんな講座があるんだけど、出てくれない?」とお話をくださったのです。

会えない月は、連絡だけでもすることにしていました。そのために、自分がどういう状態だったら連絡が取れるかを考えるんです。彼女との連絡はメッセンジャーだったので、Facebookは常に開きっぱなし。

そして、タブにはやらなければならない他のことも並べておき、それを見たら「連絡しなきゃ、あれもやんなきゃ」と自分の行動がセットできるようになっていました。連絡ができればOK、できなかったら「なんでできなかったの?」「明日できるようにするためにはどうしたらいい?」と振り返る。そうやって、どうすればその人に連絡ができるのかだけを考えて行動していました

私のエピソードでイメージがわいたでしょうか。3年後、1年後、3カ月、1カ月の目標のために、今日、明日にいちばん簡単にできる行動計画はなんでしょう。めちゃくちゃ簡単なものでいいです。

振り返りとBaby Stepの再設定

次に、振り返りの話です。
やるべきことは習慣化しているので、実は、「できなかった日」というのはあまりないと思います。でも、人間ですから、忘れてしまったり、バタバタしたりで、どうしてもできない日はある。

よくあるのが、書いたToDo自体が「これってなんだっけ?」となってしまうこと。私もリストに「URLを送る」とだけ書いたため、いったん閉じたら、また開いたときになんのことかわからなくなってしまった経験があります(笑)。主語を書いてないから、わからなくなってしまったんですね。ですから、この日の改善点は「主語を具体的に書こう」。

振り返りに効果的な2つの質問

振り返りに効果的な質問があります。
まずは、「日々の行動計画に無理はなかったか」。あるあるだと思いますが、ハードル高めの設定をする人がいます。過去の私みたいに、10個のタスクを並べてみたり。朝は気合が入っているから「これやってあれやって、この隙間時間にあれも……」と詰め込んでしまいがちですが、1日の終わりに冷静になって、客観的に見たら「これ、無理だよね」と思うこともあるでしょう。

目標に無理がある場合は、目標設定の見直しをしなければなりません。Baby Stepを「1つずつ」です。無理は禁物。目標やタスクに無理があったら修正が必要です。簡単にできるBaby Stepを再設定しましょう。

2つめの質問は「目標達成を阻む心の動きがなかったか」
起業すると、集客で悩む人が多いです。いざ集客しようとすると「怖い」という気持ちになってしまう……という経験をした人は多いのではないでしょうか。「怖い」と感じた瞬間に、それはできなくなってしまいます。

さっきの私の例でお話ししましょう。「行政と仕事がしたい」と思っていたのに、もしできなかったとき。心の中で感じていることはなかったでしょうか。「私には無理じゃない? 会社といってもひとりだし、誰が私と仕事したい?」というような、ネガティブな気持ちはなかったでしょうか。

ここで見えてきた感情をヒントに、隠されている「本音」を知りましょう。「私は自分をどう思っているんだろう」というところから、Baby Stepを再設定していきます。

実は、この「感情」に「前に進めない理由」があることが多いんですね。「私なんかがやっていいのか」とか、「『やってる』っていったら周りからどう思われるんだろう」とか、無意識で思っていたら行動できません。

習慣化するための「マジックナンバー4」

4日、4週間、週に4回、

習慣化するには「4」という数字がキーポイントになってきます。「三日坊主」という言葉がありますが、4日続いたら次に行きやすくなります。4日目、そして次は4週間がんばりましょう。そのあとは、5週目、6週目、7週目と続けやすくなっていきます。

そして、週に4回でかまいません。これは、実際に検証した人がいます。週に3回、4回、5回やる人の中で、誰がいちばん続いたかというと、4回の人だったそうです。毎日やらなくていいって聞くと、ハードルが下がりませんか? 土日をお休みとして、あと1日休んでも大丈夫。これによって継続率は上がります。習慣化するためのベストな期間としては、週4回を4週間以上続けてください。

最初の4日間がいちばんつらいと思います。私はファスティングの経験があるのですが、3日目がいちばんつらく、それを乗り越えたらあとはなんとかなりました。だから、まずは4日、そして1週間を超えると楽になってくるので、次は1カ月。そうやって続けていきましょう。

「IF/THEN法」で毎日のルーティンにBaby Step を組み込む

あと、ご紹介したいのがIF/THEN法です。ご存知の方も多いと思いますが、「もしこれをやったら(IF)、次はこれをする(THEN)」。この考え方で、日々の行動の中にBaby Stepを組み込んでいくのです。

朝、毎日絶対にやることはありますか? 顔を洗う、歯みがき、朝ごはん……どれがいちばん最後にくるか人それぞれだと思いますが、この「これをやったら、次これ」の中に、やるべきことを組み込みましょう

たとえば私だったら、朝、「犬の散歩が終わったらパソコン開く」と決めてしまう。決めることで、自分を行動しやすくしてあげるのです。絶対やる習慣にくっつけるのが、いちばんいいです。コーヒーを飲んだら、子どもを学校に送り出したら……自分の中でルーティンにできそうなことを何か見つけましょう。

目標達成は、小さなステップの積み重ね

目標達成というのは、大きいジャンプではなく、小さなステップの積み重ねです。「何をやったら何をする」というBaby Stepをくっつけて、1個ずつ積み重ねてクリアしていくのです。

いきなり大きなジャンプをしようと思ってもできません。「5キロ痩せたい」と思って、次の日に5キロ痩せているのは絶対に無理ですよね。それと同じで、目標もいきなりは叶わないけど、一歩一歩積み重ねていけば必ず叶います。

まずは明日絶対にできる「1つ」の「Baby Step」から

1カ月後の目標を達成するために、この1週間でがんばること、達成したいことを考えましょう。そして、まず1日で何をするか考え、「1つ」のBaby Stepを立ててみましょう。明日1日で絶対にできる「1つ」だけです。

これができたかどうか、明日、明後日、ぜひ私に教えてください。できなかったとしても責めません。できなかったら、できなかった理由があるだけで、いいも悪いもありません。

できなかったとき、「なんでできなかったの?」と自分に問いかけると思います。でも、いろんな人から話を聞くうちに、「なんで」という言葉を使うと、女性は自分を責めがちになるということがわかりました。そこで私は、どうやったらポジティブな問いかけができるようになるかを考えました。

使って欲しい言葉は「なにが」「どんな」。「なんで難しかったの?」と聞くと、若干責められている感じがありますが、「なにが難しかったの?」だと理由を探せます。同様に、「どんなことをしたらできるようになるかな」という言葉で、ポジティブに自分に問いかけてあげてほしいです。

できる日もあれば、できない日もありますから、どんな結果になっても自分を責めないこと。そして、他人と比べず、「昨日の自分」と比べましょう。昨日開けなかったノートが今日開けたなら、それは成長です。

みなさんには夢を叶える力があります。理想の現実は必ず自分にやってくると信じて、何よりもこのワークを楽しんでほしいと思います。

(画像提供:iStock.com/Jirsak)

 
中村理恵
株式会社L three O four 代表取締役
あなたの‘価値ある商品’と市場をつなぐ
売上を最大化するためのプロデューサー

2006年にアメリカから帰国後、大手英会話学校、大手外資系化粧品会社、不動産会社を渡り歩き、営業職とマネジメントで10年間経験を積む。
2016年9月に独立。法人案件のプロモーション構築からバックオフィスサポートまで業務の全体に関わる仕事を引き受けながら、個人としての活動も行い、2018年9月に会社を設立。
 
現在は、10年間の営業経験の中で身につけた、今ある商品の中に隠れている価値を伝える力を武器に、主に個人起業家向けのプロモーション戦略を支援。今まで関わってきた案件では、コンセプト作りから緻密なプロモーション戦略を立て、1ヶ月で広告費をかけずに300〜1200万の売上をあげ、さらにメルマガリスト300〜700リストを1週間程度で獲得することにも成功。
受講生は月商100万円達成者多数。
 
今後はプロモーション戦略を進めていく傍で、女性の誰もが活躍できる社会を目指すために、女性にしかできない事、女性ならではの取り組みを通して「女性の価値を上げる」事にも取り組んでいく。